離婚問題

共同親権について

この記事を書いたのは:平田 伸男

1 改正前の親権の行使について


 令和6年5月に親権、養育費、親子交流に関する民法が改正され、令和8年4月1日から法律が施行されています。

 改正前は、子に対する親権の行使について、婚姻中は父母が共同して行うとされ、離婚後はその一方を親権者と定めなければならないとされており、どちらか一方を親権者として定めなければ離婚をすることはできませんでした。

2 改正後の親権の行使について


 今回の民法改正により、親権は子の利益のために行使するということが規定され(民法818条1項)、子の人格尊重、子の扶養及び父母間の人格尊重協力義務等の規定が新設されて(民法817条の12)、父母の責務が明確化されました。

 また、離婚する際には協議により父母の双方又は一方を親権者として指定することができ(民法819条1項)、協議が調わない場合には家庭裁判所が父母の双方又は一方を親権者として指定することになります(民法819条5項)

 もっとも、父母の一方が子に虐待している場合や父母の一方が相手にDVをしているような場合(いずれも身体的な暴力に限られません。)には、裁判所は単独親権の定めをしなければならないこととされています(民法819条7項)。

 今回の法改正によって、離婚後の共同親権の規定が創設されましたが、法律は単独親権、共同親権のいずれも原則としておらず、家族の実情に合った親権者の指定を行うこととされています。

 このようなことから、今回の法改正により、離婚後も共同親権が必ず認められることにはなりませんのでご注意ください。


この記事を書いたのは:
平田 伸男